-------- --:--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2005-12-10 17:26

愛犬ギャル子の一生

2001年、私は実家を後にして大阪にでてきた。大阪に恋人が出来たのだ。
ギャル子にも別れを告げた。玄関先までくると彼女はいつものように小首をかしげて私をみつめた。まるで仕事
に送り出すように「行ってらっしゃい。」と視線を投げてくれた。そしてゴウにもさよならを言った。二度と会
えなくなるわけではないのだが私はすごく寂しかった。なぜならギャル子もゴウも、もうかなり年をとっていた
からだった。
かわいい姪っ子達に後ろ髪を引かれながら大阪にやってきてもう2年になる。実家に電話をするとたまに後ろか
ら「ワンワン」とギャル子の声が聞こえたり姪が「ぎゃ~ちゃん」と呼びかけたり・・・それが普通だった。今
ではそれも、もう過去の話になってしまったけれど。
それから一年経ったある吉日に私は結婚した。
結婚式は実家の近くの有名な大社で挙げた。結婚前夜、私は実家に戻った。玄関を開けるとギャル子の匂いがす
る。もう、迎えに出てくるほどの元気はなくなっていたが、部屋まで入ると【べちゃ~】と寝そべっていたギャ
ル子の首が、これまた【のそ~っ】と上がる。「おかえり~。よ~戻ったねぇ。」と言わんばかりの顔を向ける
とまた頭を元の位置に戻す。元の位置と言っても馬鹿には出来ない。一寸違わず【元の位置】なのである。これ
はもう、ほとんど神業と言っても過言ないであろうと思わせるほど正確であった。
家にいると仕方のないことだがギャル子の毛が洋服に付く。家を出るときにはコロコロで洋服の毛を取るのが当
然の動作だ。背中やおしりの方はどうしても手が届かないものなのでこればっかりは皆で共同作業になる。当た
り前だが、結婚式の当日も少し良い洋服に付いた毛をコロコロで取った。
それから五ヶ月後私は男児を出産した。授かり結婚だったからだ。自分の子がこんなにかわいいと思わなかった
。ギャル子に会わせたかった。会ってニッコリ笑って欲しかった。まだ3ヶ月にならない我が子を無理矢理実家
に連れて帰った。なぜだか私はあせっていた。早く会わせなければ、と正月を口実にバスで延々六時間の道のり
を主人と一緒に戻った。私は実家で一ヶ月ゆっくりした。
ギャル子は赤ちゃんに慣れていた。
「またかよ」とでも言いたげに、寝かせている子供の上を踏んづけて歩いた。子供はびっくりして泣いたが、ギ
ャル子はそんなことお構いなしのようだった。赤ちゃんの扱いは私よりも慣れていたからか、彼女は先輩面をし
て見せていた。それもそのはずでギャル子はもう、おばあちゃんだった。椅子の上に飛び乗る事も出来ないし、
父が仕事から帰っても分からないようであった。大きな声で呼ばないと振り向く事もなかった。耳が遠くなって
目もめやにがいっぱいだった。お腹は皮がたるんで大変に気持ち良かった。
そんなにおばあちゃんになっても、どれだけ赤ちゃんに慣れていようとも、やっぱり父の膝は譲ってはくれなか
った。父はギャル子が昼寝をしている時にだけ息子を抱いてくれた。初めての男の子で喜んでくれてはいたが、
父の中でのギャル子の地位は不動のものであった。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

a-key

  • Author:a-key
  • 島根県浜田市出身、大阪府岸和田市在住のママです。
    方言が混じって変なイントネーションなママです。

    コーヒーでもすすりながら美味しいオヤツの友にブログでも覗いて行ってね。
    相互リンクもお願いします☆

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。